

志望動機はあなたがその会社で働きたい熱意を伝える重要な欄になります。どれだけ働きたいと思っていても、採用担当者に「うちじゃなくてもいいのでは」と思われる書き方では悔しいですよね。逆に熱くなりすぎて脈略のない文章になってもマイナスです。より伝わる志望動機の書き方のポイントをご紹介します。
目次
志望動機は自分なりの言葉で書こう
志望動機は面接でも必ず聞かれます。ここはそのための準備の項目と考え、あいまいな記述やマニュアル本にあるようなものではなく、必ず自分の言葉で考えましょう。
志望動機を伝えるポイント
「自分の経験と能力を活かせると思ったため」と書きがちな志望動機ですが、そこから一歩踏み込んだ書き方をしたいところです。自分がその会社に入ってどうなりたいのか、何を実現したいのか、ポジティブな意志を込めることでより伝わりやすい志望動機を書きましょう。
「なぜ御社なのか」を伝えよう
どの採用担当者もここは必ず聞きたい部分です。「たくさんある会社の中から、なぜうちの会社を選んだのか」それに対する強い思いを書きましょう。まずは希望する業界について興味を書き「その業界の中で〇〇の分野に強い御社で働きたい」という流れが書きやすいです。そのためにもあなた自身がなぜこの会社を選んだのか、きちんと整理しておく必要があります。
この先、自分なら何ができるのかを感じさせよう
中途採用は「経験」が重視されます。今まで何をやってきたのか、それによって得たスキルで何を実現したいのか、できるのかというビジョンを打ち出しましょう。自分のこれまでのキャリアや能力と、志望企業が求める人物像や仕事をこなせる能力の接点を見極め、自分との接点を意識することが必要です。
志望動機はあなたの熱意を伝えるところです
そもそも、志望動機とは応募企業に入りたい理由を述べる部分ですよね。ですから、どの企業にも当てはまる内容では採用担当者に「うちじゃなくてもいいのでは?」と思わせてしまいます。特にありがちなものと、それを避けるポイントをご紹介します。
あいまいな表現は意味がない
「貴社に魅力を感じたから」「今までの経験を活かしたい」などの理由は、御社に入社したい! という具体的な理由を語られていないのでNGです。「なぜこの会社なのか」を突き詰めると具体的な答えが出てくるのではないでしょうか。
(例)御社の将来性に魅力を感じました → 超高齢化社会がすすむ日本において、御社の地域医療と介護予防の考え方はこれからの日本には必要な取り組みになると思われます。介護福祉士としての知識や経験を活かし、御社と通じてこれからの超高齢化社会に貢献したいと考えております。
(例)御社で今までの経験を活かしたい → 3年間の窓口業務で、あらゆる年代のお客様に対応できる知識を得ることができました。御社の営業活動でもその経験を十分に活かし、即戦力として働くことを目指します。
会社の魅力をどう感じ、どうしていきたいのか。また、何をしてきて、今後どうしたいのか。自分の感じたことを深く掘り下げ、書くことで動機の裏付けとなり説得力が生まれるのです。
自分に都合の良い動機はダメ
「家から近い」「勤務形態が自分に合っている」「自分が成長できそうだから」などの自己都合の志望動機では採用側には利点見出せません。会社は受験者が自社にメリットをもたらしてくれるかどうかを一つのポイントにしています。
企業研究をすると、志望動機に裏付けができる
受験する前に応募企業のホームページを見る人は多いでしょう。でも、これだけで企業研究をしたと思ってはいけません。たとえばホームページの中でもIR情報(株主・投資家情報)は必ずチェックしましょう。事業別売上高から企業の強みがわかったり、貸借対照表を見ると企業の安定性がわかったりします。
さらに、応募企業とライバル企業との比較研究もしておくと極めて高い評価につながります。応募企業がライバル会社より優れている点を探ることで、志望動機にも厚みがでるのです。面接時にこれらの研究成果の話に導くようにすると良いですね。
文章の最後は職務経歴書につなげると良い
最後に「貴社で活かせるスキルや経験は職務経歴書に書きましたので、ご覧ください。」などと書き、職務経歴書に誘導しましょう。
趣味・特技・アピールポイントとは
趣味、好きな学科、アピールポイントは無理に書かなくても構いません。ただしアピールになる場合は特技を趣味に置き換えてもいいです。特技や趣味は、体力アピールや応募する企業の商品・サービスの研究に関することを書くと高評価です。
例えば、「新規開拓に自信があり、前職では新規契約数店舗1位」など、前職についてのコメントやアピールが必要な場合はこの欄に書きます。
ケース別志望動機参考例
採用側がチェックしたいのは「なぜこの会社なのか」「あなたが活かせる経験・知識は何か」「入社して何がしたいのか」ということです。これらを踏まえて、どのような書き方をしたらいいのかケース別に参考にしてみてください。
異業種からの場合
以前から勉強していた3級FP技能士の資格を取得しました。実務経験はありませんが、営業職で培ったコミュニケーション能力を活かして、対話からニーズを探ることに自信があります。家計の相談や住宅購入相談など、幅の広い対応で信頼関係を結ぶことに定評のある御社で精進しながら、顧客からの信頼を得られるファイナンシャルプランナーを目指します。
同業他社の場合
店長として店舗経営に携わるほか、関東近県の店舗指導にもあたってきました。独自に作成したマニュアルが全店舗で導入された実績もあります。今回御社の全国展開プロジェクトを拝見し、ぜひ取り組みたいと思い応募させていただきました。
転職歴が多い場合
今までに営業、広報、接客の仕事を経験してまいりましたが、どの仕事でもやりがいを感じていたのは「相手のために自分が何ができるか」ということです。業界でもリピーター実績が高い御社で、広報業務で得た企画力や営業業務で得た対話力などを活かしながら、お客様の満足度を上げる接客に励みたいと願っております。
第二新卒の場合
短期間ではありますが常に目標達成を目指し、特にお客様との関係を継続させることに力を注いできました。地域に根差すことをモットーに事業展開をされている御社で、お客様と信頼関係を築きながら、「あなたから買いたい」と言っていただける営業を目指したいと思っております。
派遣を経験している場合
派遣社員として、主にイベント企画・広報のアシスタントを行ってきました。イベント会場の手配や広告の作成を行う中で、より総合的なプロデュース業務に興味を持ち始めました。今までの現場の経験だけではなく、得意の英語を活かせる御社で世界に通用するイベントを企画することが目標です。
アルバイトを経験している場合
約5年3ヶ月、お客様に満足してお帰りいただくことを念頭に接客業務に携わってきました。常に目標にしてきたのが〇〇社長の接客サービスです。その接客業を間近で勉強したく、今回応募いたしました。ホテル業務の直接的な経験はありませんが、行動目標を立てて早期に戦力になれるように頑張ります。
リストラを経験している場合
職場では製造する現場との意思疎通不足などの問題点を解決しながら仕事を進めてきました。今回業績不振による早期退職者優遇制度により、得意分野であるSEとして再出発したく転職を決めました。創業以来、揺るがないクオリティを保つ御社で、現場と営業という二つの経験を活かしながら貢献したいと願っております。
まとめ
- 志望動機を書くポイントは、「なぜ御社なのか」「入社したら自分に何ができるのか」ということです。でも、あいまいな表現や抽象的な表現をしてはいけません。志望企業をどう感じて、どうしたいのか。自分は何をしてきて、何ができるのか。具体的に掘り下げて書いていきましょう。また、「勤務先に近い」など、自分の都合を書いてしまう人がいますが、会社側のメリットにはならないのでNGです。IR情報をチェックするなど、企業研究をすると志望動機に裏付けができ、深みがでますね。最後に職務経歴書につなげるような書き方をするといいでしょう。